Awodey『圏論』第9章(9.5節)

前半はあまりコメントするところがないが、p.250の最後の"栞"はなんのこっちゃであって、ここでいう"bookkeeping"とは、全称化の規則で(次の図式はただの推論の図)、

\frac{{\phi} \vdash {\psi}(y)} {{\phi} \vdash \forall y.{\psi}(y)}

"ただしyは自由変数記号で{\phi}には現れないものとする。"

というこの”ただし”以下の付帯条件を守ることである。


後半もあまりコメントするところがないが、p.252の最後の『が"分かる"はずだ』は誤訳であろう。原文は『you can actually "see" ...』となっていて、ここは論理式の幾何学的な言い換えにより、実際に"見える"ようになるということでなければならないだろう。そのためにわざわざ図9.1を入れていると思われるし、そこでは”見ることができる”と言っている。


まったく蛇足ではあるが、『何々は何々の随伴になっている』という言明はカテゴリスト(今作ったが圏論研究者)以外からは、over killing と呼ばれて疎まれているらしいので要注意...圏論は昔から general nonsense とか abstract nonsenseとか散々な言われようではあったが...


うーむ、今回の記事はあまり中身がない...