位数2000までの群は全て求められている

この群の構成の問題はいまどこまで解けているのだろうか?
この問題で手ごわいのは意外に2の冪乗の群である。位数16で14個、位数32で51個、位数64で267個、位数128で2328個、位数256で56,092個、位数512で10,494,213個とどんどん恐ろしいことになってくる。位数が1024=2^{10}の群の同型類の数はつい最近まで知られていなかったが、答えは49,487,365,422個である。また、位数が2000以下で1024以外の有限群の同型類の総数は423,164,062であることも知られており、位数2000以下の群の実に99%以上が位数1024の群であることになる。石を投げれば位数1024の群に当たる。
これらはBescheらの位数2000までの群を構成しようという"ミレニアムプロジェクト"の成果である。Besche
また、彼らの成果はGAPというプログラムの形で公表されている。興味のある方は"GAP Besche"でググッて見ていただきたい。


この結果を見ると問題の難しさの意味が若干ちがってきていて、コンピュータを駆使した物量の勝負と言った感じはする。ぶっちゃけ計算機をぐるぐる回してこんなんでましたーが数学と呼べるのかという論議もあるのだが、私はこういうコンストラクティブなのも結構好きである。野望としては、(控えめに)位数32とか64とかを自分でプログラムを書いて計算してみたいと思っているのだが...