小さな群
extension typeを列挙するために,次のLemma2が必要となる. Lemma21) 2) <Lemma2の証明> いずれも証明というよりも直接計算による確認である(表はWild論文のものに不動点を加えた). 1) の生成元をとする.はの像により定まる.結果は次の通り. の像 位…
調子にのって位数16にもチャレンジしてみる.なので,本当なら一生懸命やっていた p-group generation algorithmを使ってみたいところなのだが... 位数16の群の分類もまた Red cat氏の論文にばっちり書いてあるが,ここではcyclic extension theoremを使った…
位数60の群に対して,『が単純 』の後半部分を示す.5-Sylow部分群は6個あり,5-Sylow部分群の集合にはGの内部自己同形による置換が引き起こされるため、準同形 が定義できるが,の単純性よりこれは単射となっている。また,前回でも使った論法だが,置換の…
前にBurnsideが著作のなかで位数60の群の分類はいい演習になると書いていることを紹介したが,私が探した範囲では,完全な記述はRed cat氏の論文以外には見たことがない.再度ここに紹介しておく."位数120までの群の分類"さて,位数60の群は全部で13ある.…
定義だけではなんなので、具体的なPCPの計算をとでやってみる。 を定義として、降中心列を計算すると、 となる。それぞれの商群から生成元を選んでやると、たとえば とすると、PCPは となる。 では、 となり、降中心列はよく似ているが、 と選ぶと、PCPは と…
前回述べたBescheらのミレニアムプロジェクト等々、コンピュータを使って有限群論を研究するという分野はCGT(Computational Group Theory)と呼ばれている。ルービックキューブの最小手順を求めたりするお遊び風のものもあれば、化学で高分子の異性体の数を…
この群の構成の問題はいまどこまで解けているのだろうか? この問題で手ごわいのは意外に2の冪乗の群である。位数16で14個、位数32で51個、位数64で267個、位数128で2328個、位数256で56,092個、位数512で10,494,213個とどんどん恐ろしいことになってくる。…
与えられた位数の有限群の同型類を全て求めるという問題である。この問題の歴史は古く、1854年にCayleyが位数4と6の群を決定したことに端を発する(ちなみにどちらも2つの同型類がある)。群論の演習で出てきそうな問題であるが、Burnsideも位数60の群の決定…